歯周病の治療のために抜歯しました。

2019/1/11

歯周病は進行すると歯の温存が難しくなってしまいます。
歯の健康のためにも定期的に口腔内を観察して歯石が付着していたり、歯肉が赤く腫れている場合は早めに動物病院に相談することをお勧めします。

動物の種類:犬

犬種・猫種:トイ・プードル

処置日:2019/01/11



歯の根元に黄色〜茶色の歯石がビッチリと付着しています。
また、全体的に歯肉がやや赤く腫れており、犬歯及び奥歯尾側の歯肉が後退しています。

左下の歯列は奥歯に歯石が付着しており、歯肉の後退が見られます。

上の前歯は歯肉が赤く爛れており、写真では分かりにくいですが押すと歯がグラグラ揺れ、膿が出てくる状態でした。

 

下の前歯は上と異なり、歯石はほとんど付着しておらず、歯肉の炎症も軽度でした。

 

歯石除去後、歯周ポケット測定や歯科レントゲン検査を行ったところ奥歯は重度歯周病により骨が著しく溶けていたため抜歯を行いました。
写真では分かりにくいですが抜歯窩の膿を掻き出して洗浄後、透明の溶ける糸で縫合しています。
犬歯に関しては著しい歯肉の後退があったものの温存できる状態であったため、徹底した歯周ポケットの清掃を行い温存しました。

 

下の奥歯も重度の歯周病により骨が溶けており、また歯周病罹患歯の接触部位が爛れてきていたため抜歯しました。

 

上の前歯は歯石を除去したところ、ほぼ全ての歯がグラグラ揺れ、その内の1本は歯石除去のみで抜けてしまうような状態でした。
歯周病は歯の土台となる骨自体が溶けてしまう病気であり、進行すると歯の温存が難しくなってしまいます。
大切なワンちゃん、猫ちゃんの歯の健康のためにも定期的に口腔内を観察して歯石が付着していたり、歯肉が赤く腫れている場合は早めに動物病院に相談することをお勧めします。

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