乳歯遺残により、歯周病が進行してしまったため抜歯しました。

2018/12/10

[乳歯が残っている]
乳歯が抜けないままだと歯周病になりやすくなったり、永久歯が傾いて生えてしまうことがあります。
仔犬のうちは乳歯がちゃんと抜けているかどうか定期的に動物病院で確認してもらうようにしましょう。

動物の種類:犬

犬種・猫種:ヨークシャー・テリア

処置日:2018/12/10



歯肉の炎症はそれほど強くありませんが、全体的に歯垢・歯石が重度に付着しています。

 

 

下の歯についても歯の全面を覆うように歯垢・歯石が付着しています。

 

 

上の前歯にも歯石が多量に付着しています。
特に赤ちゃんの歯が残っている部分(青丸部)への付着がひどいです。

 

 

下の前歯には乳歯の遺残はありませんが、上と同様に歯垢・歯石が多量に付着しています。

 

 

歯石除去が終わったところです。
歯石を除去後に歯周ポケットを確認したところ、34mmの歯周ポケットが確認されました。
歯科レントゲン検査では歯槽骨の融解はなかったため、歯周ポケット内の歯石を綺麗に除去し、肉芽という炎症を起こした不良歯肉を除去しました。

 

 

下の歯も同様の処置を行いました。

 

 

上の前歯の歯石除去後の写真です。
乳歯が残っていることが分かります。

 

 

下の前歯も歯石除去を行いました。
写真では分かりにくいのですが、歯石を取ると前歯は全てグラグラしている状態でした。
歯科レントゲン検査でも歯槽骨の融解が認められたため、抜歯しました。

 

 

歯科レントゲン検査でも歯槽骨の融解が認められたため、乳歯を含めて前歯のみ全て抜歯しました。
今回のケースでは前歯に乳歯が遺残していたことにより、歯垢・歯石が付着しやすく歯周病が進行しやすかったと考えられます。
乳歯が抜けないままだと歯周病になりやすくなったり、永久歯が傾いて生えてしまうことがあります。
仔犬のうちは乳歯がちゃんと抜けているかどうか定期的に動物病院で確認してもらうようにしましょう。

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