歯茎の処置を行い、犬歯を温存しました。

2018/12/26

犬歯部分の歯周ポケットが深かったのですが、特殊な縫合法により歯周ポケットを塞ぎ、犬歯を温存しました。

動物の種類:犬

犬種・猫種:トイ・プードル

処置日:2018/12/26



全体的にうっすらと歯石が付着し、歯肉が赤くなっています。

 

下側も歯石が付着し、歯肉の炎症が認められます。
特に犬歯部の歯肉縁部には歯垢がたくさん付着しています。

 

上の前歯にも歯石が付着し、中等度の歯肉の炎症が認められ後退しています。

 

下の前歯も同様です。

 

歯石除去が終わったところです。
歯肉縁に炎症が認められるものの歯周ポケットは軽度であったため、歯根部の清掃を行い左上は治療終了としました。

 

左下の犬歯の鼻側は歯槽骨の融解があり、歯周ポケットも深かったのですが、下顎の前歯を抜歯した後、前歯の抜歯したところから犬歯歯根部を丁寧に清掃し、歯肉を吊り上げるように縫合することにより歯周ポケットを塞ぎ犬歯を温存しました。

下の犬歯〜奥歯まで全て抜歯すると舌が口腔外に垂れてしまうため、飼い主さんと相談の上可能であれば温存するようにしています。
(重度歯周病の場合は無理に温存すると下顎骨骨折を起こすため抜歯します)
今後は歯垢・歯石の再付着を防ぐために自宅でのデンタルケアが重要になります。

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