2019/6/3
肉眼では分からない病変がしばしば存在するため、歯科治療の際には歯科レントゲン検査が必須となります。動物の種類:犬
犬種・猫種:ミニチュア・シュナウザー
処置日:2019/06/03
上顎歯列全体に歯石の付着が認められます。
また、肉眼上青丸部の歯が確認できません。
しかし、レントゲン検査を行うと歯肉内に埋没していることがわかりました。
下顎歯列にも僅かに歯石の付着が認められます。
また、肉眼上青丸部の歯が確認できません。
しかし、レントゲン検査を行うと歯肉内に埋没が認められました。
上顎切歯と下顎切歯の一部が肉眼上確認できません。(赤丸部、青丸部)
赤丸部はレントゲン検査でも歯は認められなかったのですが、
青丸部は歯根が破折し、歯肉内に埋没していることが分かりました。
歯周ポケットの深さを測っているところです。
2mm程度までであれば正常ですが、この子の上顎犬歯吻側は6mmもありました。
しかし、通水試験は陰性であったため、歯周フラップを作成し、ルートプレーニングとキュレッタージを行い温存しました。
スケーリング後の写真です。
歯肉が後退して歯根が露出しています。
抜歯窩に蓄膿が認められたため洗浄し、吸収糸にて縫合しました。
下顎も一部の臼歯を抜歯し、縫合しました。
歯磨きをしないとすぐに歯垢・歯石が付着してしまうため、
今後は残っている歯のケアをしっかりと行い、歯科治療後の綺麗な状態を維持する必要があります。