頚部唾液瘤

2020/2/10

針吸引で一時的に改善しますがすぐに再発するため、原因となっている唾液腺(+唾液瘤)の摘出が推奨されます

動物の種類:犬

犬種・猫種:フレンチ・ブルドッグ

処置日:2020/02/10



頚部に唾液瘤があります(腫れているところ)

唾液瘤が大きくなり、気管や食道を圧迫すると呼吸困難や食欲低下を引き起こします

 

4cm程度の切開を行い右の唾液腺を露出したところです  

唾液腺の導管と頚部唾液瘤を周囲組織から剥離しました

唾液瘤は非常に軟らかく、強引に引っ張るとすぐに破けて中身(唾液)が術創に漏れてしまうため、

膜が破けないように丁寧に周囲組織から剥離を行いました

唾液瘤を切除する際に筋肉を切断する場合もあるのですが、侵襲を少なくするため筋肉は切断せずに

唾液腺と唾液瘤を一括切除しました

 

唾液腺と唾液瘤の摘出後の写真です

線状に横に数本走行しているのは血管です

この血管を損傷しないように唾液腺と唾液瘤を剥離しました

 

摘出した唾液腺と唾液瘤です(糸が付いている方が唾液腺です)

 

術後の写真です

頚部にあった腫れがなくなっています

術後経過は非常に良好で、術後すぐに呼吸状態や食欲も改善しました

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