2019/5/17
歯が折れた場合や齲歯では被せ物等により修復することが出来ますが、歯が吸収される病気の場合は被せ物による修復をしても外れてしまうため、抜歯が必須となります。動物の種類:猫
犬種・猫種:日本猫
処置日:2019.05.17
青丸部分に歯石の付着が認められます。
また、赤丸部分には通常歯が生えているはずなのですが、肉眼上認められません。
下顎の前歯も赤丸部分2本が認められません。
歯石除去が終わったところです。
左上の奥歯の内側の歯が吸収されています。(青丸部)
この状態は齲歯同様強い痛みを伴います。
歯が折れた場合や齲歯では被せ物等により修復することが出来ますが、歯が吸収される病気の場合は被せ物による修復をしても外れてしまうため、抜歯が必須となります。
今回は探針による触診の結果、左上の奥歯全てに吸収が認められたため左上の歯は全て抜歯しました。(赤丸部)
左下奥歯の確認できない部分は歯冠が脱落し、歯根が既に骨様・セメント質様組織に置換されていたため経過観察としました。
下顎の前歯2本(赤丸部)は肉眼では確認出来ないものの、レントゲンで確認すると歯根が残っており、まだ骨様・セメント質様組織に置換されていなかったため抜歯しました。
歯が吸収される病気は強い痛みを伴います。しかし、歯と歯肉の境目から発生することが多くパッと見では見逃してしまうことも多いです。
大切な愛猫の歯の健康のためにも定期的に歯科検診を受けることをお勧めします。